ホルター心電図解析
1 通常の心電図検査とホルター心電図解析の違い
通常の心電図は、その時点での心臓に関しての情報を得られるものですが、不整脈が頻発性でない場合には、長時間かけて記録しなければなりません。ホルター心電図は、24時間にわたり、入浴を除く全ての日常生活における心拍数の変化を観察しつつ、各種不整脈の出現頻度と種類の解析をする事ができます。
2 どのような時にホルター心電図を記録するのか
胸痛、胸部圧迫感など循環器症状や症候に対する適用
不整脈の発生回数、重傷度を知りたい時
各種不整脈に対する薬剤効果の判定
ペースメーカーの機能の評価
3 行動記録カードについて
患者の自覚症状と一致した心電図異常の検出は、直接診断の決め手となります。また、心臓疾患の異常は、労作・入浴・食事・精神緊張・排便・排尿など、一日の中のある種の行動に一致して生じやすいものです。従って、これらの日常動作を行った時刻が明確であれば、その際の心電図変化との対比が容易となりますので、行動記録カードへの記入が重要になります。患者様に記入するように必ず指導して下さい。
4 解析申し込み書について
解析をご依頼の際には、解析申込書をご記入の上、検体と行動記録カードと一緒に提出して下さい。また希望リアルタイム波形欄にチェックして頂ければ、重点的に拡大波形を記録致します。
5 患者様への記録時の注意点
記録器をぶつけないで下さい。
検査中は医師の指示がある場合を除き入浴はしないで下さい。
記録器のEVENTボタンは症状が出た時に押して下さい。
電気毛布は使用しないで下さい。(ノイズが入る場合があります)
着衣は前開きがよいです。
行動記録カードをできるだけこまかく記入して下さい。
(必ず時計を携帯して下さい。)6 解析不能となる場合
電極が外れた時
ノイズが多すぎる時
コードが断線している時
テープが回っていない時
7 診断について
検査としてはホルター心電図の解析のみです。診断が必要な場合は、循環器科専門医による診断が可能ですので、ご依頼下さい。なお、所要日数は、7〜10日余りかかり、有料になります。
8 記録器の貸し出し
記録器を貸し出しいたします。事前にご連絡下さい。